学校に行けない子どもが増えていると聞き、不登校の子どもの学習によい教材がないか調べました。
フリースクール以外にも、最近はICTを活用して自宅の学習で出席扱いになる制度があり、要件や対応している学習教材を確認しました。
本記事では、出席扱いになった前例のある「すらら」と「スタディサプリ」を比較しながら紹介します。
不登校 出席扱い制度
小・中学校における出席扱いには、以下の二つがあります。
②自宅でICT等を活用した学習活動を行った場合
①は校長の認めるフリースクールに通っている場合が多いです。
②は今回紹介する「すらら」や「スタディサプリ」で学習することです。
出席扱いの詳細はこちらをご確認ください。
文部科学省HPより
「不登校児童生徒への支援の在り方について(通知)」令和元年10月25日
文科省の「出席扱い制度」のうち、令和2年度、自宅におけるICT等を活用した学習活動を指導要録上出席扱いとした児童生徒数は、小学校820人、中学校1806人です。
実際に、出席扱いになった前例を確認すると、「すらら」と「スタサプ※」がありました。
どちらが自分の子どもに合う教材なのか、ぜひ比べて学習に取り入れてください。
(すららは2022年12月末に約300件の実績を確認できました。)
※スタサプは、奈良市の取り組みの不登校児童サポート事業で使用されています。
個人の取り組み前例ではないので、各学校にまずは相談して取り組むことをおすすめします。
すらら スタディサプリを比較
すらら | スタディサプリ | |
対象年齢 | 小1~高3 | 小4~高3 |
無学年学習 | 〇 | 〇 |
専用タブレット | 不要 | 不要 |
授業スタイル | アニメ動画 | 人間の講義 |
テキスト | 紙のテキストはなし | PDF(無料)紙のテキスト(有料) |
レベル | AIドリルで基礎学力から | 中レベル以上の学力から |
算数の学習は積み上げ方式となるので、つまずきポイントを見つけたら、遡って学習することで解消できます。
そのような仕組みは「すらら」が得意とするところです。
出典:すらら公式サイト
スタディサプリは、どちらかというと学校の教科書よりもレベルを上げて取り組みたい子どもに向いています。
重要ポイント!学習計画
学校に行かずに学習をするには、学習計画が重要です。
すららは、「すららコーチ」と呼ばれる不登校児の指導経験豊富な先生がサポートしてくれます。
スタサプは、中学生からは個別指導コースがあり、大学生のコーチが学習計画や問題のサポートしてくれます。
どちらも無学年学習なので、子どもの学習状況に応じて進度は調整できます。
出席扱いへのサポート
すららは、出席扱いについての相談がメール・電話でできます。
また、過去の前例が多く、会社として積極的に不登校児へ取り組まれています。
スタサプは、学校との交渉時のサポートはありません。
しかし奈良市の不登校サポート事業で選ばれている例があるので、学校へ交渉する材料となります。
料金比較
すらら
入会金
小中・中高5教科コース 7,700円
小中・中高3教科、小学4教科コース 11,000円
毎月払いコース | ||
小1~小6 小学コース |
国・算・理・社 | 8,800円 |
小1~中3 小中コース |
国・数・英 国・数・理・社・英 |
8,800円 10,978円 |
中1~高3 中高コース |
国・数・英 国・数・理・社・英 |
8,800円 10,978円 |
4カ月継続コース | ||
小1~小6 小学コース |
国・算・理・社 | 8,228円 |
小1~中3 小中コース |
国・数・英 国・数・理・社・英 |
8,228円 10,428円 |
中1~高3 中高コース |
国・数・英 国・数・理・社・英 |
8,228円 10,428円 |
スタディサプリ
入会金 なし
毎月払いと12カ月払いを選べます | ||
小4~高3 ベーシックコース |
国・算・理・社・英 | 毎月払い 2,178円 |
12か月一括払い 21,780円 |
1か月あたり 1,815円 |
|
中1~中3 個別指導コース |
国・数・理・社・英 | 毎月払い 10,780円 |
ベーシックのみでは、1人で学習をするのは、ハードルが高いです。
個別指導コースを検討してください。
まとめ
・不登校生が出席扱いを受けるには、「すらら」がおすすめです。
文部科学省が定める出席扱いの要件を満たしており、サポートが手厚いです。
(※対面指導については学校の協力が必要です。)
最初に受けるテストでレベルを決めて、無学年学習ならではのスモールステップで苦手をなくし、学習レベルを上げる仕組みです。
講義の途中に質問が入るので、集中力の続かない子どもにとっては、聞きっぱなしのスタサプよりもおすすめです。
・学力の高い子どもで、自分である程度管理して学習できる場合は、「スタディサプリ」をすすめます。
先生のレベルの高い講義を聞き、家庭学習でさらに上を目指すと共に、早めに学校に出席扱いの相談をしましょう。
今はいろいろな選択肢があり、学びを続けていけば道は開けます。
せっかく学習するのであれば、出席扱いの要件を満たすという考えも選択肢の中に入れてくださいね。
どちらも、資料を取り寄せて確認してください。